2015年11月30日月曜日

寝言は寝てから言ってくれたまえ

昨日のニュースに、


政府は2016年度当初予算編成で、防衛関係費を今年度(4兆9801億円)より増額し、過去最高の5兆円台とする方向で調整に入った。
沖縄の基地負担軽減や、海洋進出を活発化させる中国を念頭に置いた離島防衛力強化に充てる予算を増やすため。
防衛費の増加は4年連続。安倍晋三政権の発足以降、一貫して増えている。防衛費が5兆円を超えるのは初めて。



というのがありました。
自民党はろくなことをしないだけでなく、ここまで悪事を働きますか。


「防衛費」でググると、トップに出てくるのが今日付けのヤフーニュースの記事「面積で見る各国防衛費」
どっかの素性も知れないブロガーが書いた、たわいもない寝言でもニュースになるんですね。


内容についてはコメントしません。
ともかく、自民党が政権を取って以降、防衛費は拡大の一途で、他国(よそ)から見れば自民党は明らかに軍備拡張路線のタカ派政党であることが分かります。
ただでさえ、有数の借金づけ国家であり、未曾有の少子高齢化が進んでいる国であり、今後の社会保障費もしくは社会のあり方すら問われている中で、軍拡なんぞしている暇があったら、収支対策と年金対策を片付けてからにしろ、と言いたいです。


孫子の作戦篇に、
「孫子曰、凡用兵之法、馳車千駟、革車千乘、・・・・」
から始まるくだりがあります。
「ゆえに兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧の久を見ざるなり。」という有名な一文につながる部分です。
これは戦争にはとにかく金がかかる、ということを説いている部分です。
経済的に余裕のない日本に、いくら世界に誇る戦力があってもこれを維持することは難しいでしょう。
戦争が長引けば、過去の大戦以上に長期戦に耐えられる国ではなくなっています。
仮に防衛戦であっても然りです。
そのあたりを正確に分析している記事は、あまり見たことがありません。


軍拡をしたからといって戦争が始まるわけではありませんが、隣の国の軍備が拡大すれば警戒心を呼び起こし無用の軋轢を生むことになります。
ただでさえ、日本は隣国との歴史上のしこりを解決できないでいるのに、余計な波風を立てるのは愚か、としか言いようがありません。
そういう意味で、日本の現首相・安倍氏は愚者の最たるものです。


二宮尊徳の言葉に、
「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」
というのがあります。
「道徳」は今の言葉で言えば「理想」と置き換えてもいいと思いますが、軍拡論者の理想が、今の防衛費拡大であるなら、これは寝言以外の何者でもありません。




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