2015年9月3日木曜日

日本人はいつになったら「けじめ」をつけられるのか

今日、中国では抗日戦勝記念日として国が定める休日となっています。

先の大戦の終戦時、中国の政権は共産党ではなかったのに、共産党が自分たちを勝者として喧伝することに「なんかおかしい」的なネットの記事を見かけました。
確かに第2次大戦が終わったとき、世界的な認識の上での中国の政権は孫文などが設立し蒋介石が当時リーダーだった国民党による中華民国です。
但し、この国民党は中国の全土を支配していたわけではなく、内陸の一部には共産党支配地域もあり、いわゆる国共合作という連合を組んで日本帝国の侵略と戦っていました。(抗日戦争)
終戦後、中国では内戦が起こり(国共内戦)対日戦で疲弊した国民党側が破れ共産党が支配権を握り、国民党政権幹部は台湾島に逃れ現在に至ります。

つい先日まで、日本の首相もこの抗日・戦勝記念のイベントに参加するような雰囲気がありましたが、なぜか取りやめになりました。
さらに、日本からは日本の駐中国大使さえも参加しないようです。(政府高官、駐中国大使含む政府代表が一人も出席しない先進国は日本のみ)
ちなみにアメリカやドイツなどは駐中国大使が参加。フランスやイタリアでさえ外務大臣が出席。オランダも国務大臣出席。
ロシアや韓国は大統領が参加。他世界各国も大使や政府関係者の出席があったようです。国連事務総長も出席していますね。
要するに日本だけがこのイベントに反発しているような態です。日本は孤立化したいのか。
戦後70年も経つのに女々しい、と思われても仕方がないような態度を現政権は取っています。

抗日戦争、というのは正確には『抗「日本帝国」戦争』のはずです。
ですが、今の自民党の態度とこれに反発する中国政府のやり取りが、これを現在の「日本」に置き換えてしまっているようにおもいます。(その発端は言わずもがな、自民党ですが)
お互いの国民にとってこれほど不幸なことはないとおもいます。
なぜ、安倍首相は当時の日本帝国の過ちを素直に認め、日本帝国政権、および暴走した軍部によって多くの日本人が不幸になり、それを上回る大勢の他国の人々を不幸にしたことを率直に認めないのでしょう。
自分が日本人でなければ、負けた国のくせにずうずうしい、と聞こえる戦後70年の談話でした。
本来ならば、戦争の道に日本を引きずり込んだ当時の政府・指導者層の不明を語り、現在の指導者としてそれを謝罪し、その出現を阻止出来なかった当時の日本の状況を2度と作らないように誓うべきでした。

被害にあった他国の人にとって見れば、旧日本帝国と今の日本は同じと思う人も少なくないかもしれません。
ですがこの言い換えは、少なくとも日本国内においてはけじめがつけられます。
このけじめは対外的にも有効なけじめです。ドイツを見るといい。
少なくとも、今回の習近平主席のスピーチにはそういう歩み寄り(周恩来~田中、大平以降続いていて、これまでどおりなんですが)がありました。
靖国神社に旧日本帝国の戦争指導者が祭られていることの不可思議さも、結局はけじめがつけられていないからです。(と私は思います)




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